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Friday, April 23, 2021

3度目「緊急事態」で経済損失は…17日間で7000億円 - 読売新聞

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 4都府県への緊急事態宣言で経済への打撃は避けられない。今後、対象区域の拡大や期間の延長となれば、4~6月期の国内総生産(GDP)が2四半期連続のマイナス成長になる恐れもある。

 野村総合研究所の木内登英たかひでエグゼクティブ・エコノミストの試算によると、今回の17日間の緊急事態宣言による損失額は東京都で4110億円、大阪、京都府、兵庫県で計2880億円。計約7000億円で、年間の名目GDPの0・1%程度にあたる。

 過去2回の緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の影響を合わせると、損失額は計13・9兆円となり、名目GDPの2・5%程度に相当する規模になる。

 さらに、今回の緊急事態宣言が過去2回並みの2か月間に延長され、対象区域に埼玉、千葉、神奈川県が加わると、3度目の宣言による損失額は3兆8640億円まで膨らむとしている。木内氏は、「4~6月期の実質GDPの成長率が2四半期連続でマイナスとなり、景気が『3番底』に陥る可能性も出てくる」と指摘する。

 緊急事態宣言の期間が大型連休と重なることで、消費への影響も大きそうだ。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストの推計では、4月29日~5月5日の1日あたりの個人消費の平均は、コロナ禍前の19年と比べて6・1%減る見通しだ。休業要請に応じた大型商業施設には、1店舗あたり1日20万円の協力金が支払われる見通しだが、例えば、高島屋日本橋店(東京都中央区)の1日の売上高は約3億円とされる。百貨店関係者は、「全体の売り上げからすれば、20万円では少なすぎる」と憤る。

 熊野氏は、「2年連続で大型連休が緊急事態と重なったことで経営者心理が悪化し、廃業が増える可能性もある」と指摘する。

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