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Friday, October 11, 2019

ノーベル平和賞にエチオピア首相 紛争解決に尽力 - 日本経済新聞

ノーベル平和賞にエチオピア首相 紛争解決に尽力 - 日本経済新聞

エチオピアのアビー首相=ロイター

エチオピアのアビー首相=ロイター

【カイロ=飛田雅則】ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、2019年のノーベル平和賞を発表した。東アフリカのエチオピアで、長年続く民族間の対立や、周辺国との紛争解決に取り組んだアビー・アハメド首相(43)に授与する。

ノーベル賞委員会は授賞理由として「平和と国際協力実現への努力、特にエリトリアとの国境紛争を解決する断固たる指導力」を挙げた。

アフリカでは土地や資源の帰属などをめぐって隣国との対立や民族間の紛争が絶えない。アフリカで2番目に多い約1億人の人口を抱えるエチオピアも例外ではなく、政治・経済を掌握する少数民族ティグレ人に対して、最大民族オロモ人などが反発。反政府デモが続いてきた。

政府による弾圧が国際的な非難を浴びるなか、解決に向けて与党連合は18年3月にオロモ人初の首相としてアビー氏を選出した。同年4月に就任した同氏は「過去の間違いから学び、不正を償う時だ」と演説し、民族間の融和に動いた。前政権の下で拘束された政治犯を釈放するなど恩赦を進めた。

外交面では20年以上も国境問題で対立してきた隣国エリトリアと和解し、18年7月に国交正常化で合意した。さらに19年4月に長期独裁政権の崩壊後、実権を握ろうとする軍に対し、市民の抗議デモが続いたスーダンでは、アビー氏は軍と市民グループの仲介に乗り出した。同年8月に民政移管に向け軍民の共同統治で合意に導くなど地域紛争の解決にも動いている。

性急な改革に反対する勢力もあり、18年6月にはアビー氏を狙った暗殺未遂も起きている。ノーベル賞委員会はこうした妨害にも屈せず、平和への歩みを止めなかった同氏の勇気をたたえた。

授賞式は12月10日にノルウェーのオスロで実施する。賞金は900万スウェーデンクローナ(約1億円)が贈られる。

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2019-10-11 09:02:36Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50899450R11C19A0EA2000/

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