30日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落し、前日比21円08銭(0.07%)安の2万8791円53銭で終えた。国内の新型コロナウイルスの感染を巡る動向や中国経済の先行きへの不透明感から、主力銘柄に売りが出た。心理的な節目となる2万9000円を前に上値の重さを嫌気した売りも出やすかった。
午前に発表された6月の中国購買担当者景気指数(PMI)が製造業、非製造業ともに前月を下回った。中国など海外経済と連動しやすい景気敏感株の一部への売りを誘った。
国内では新型コロナの新規感染者数が東京都などで増えつつあり、東京都などを対象とする「まん延防止等重点措置」の期限延長の観測が浮上している。政府がワクチンの職場接種の新規受け付けを当面停止する方針だとも伝わり、経済活動の正常化が後ズレするとの懸念が内需関連株の一角の下げにつながった。
朝方は前日の米株式市場で主要な指数が上昇した流れを引き継ぎ、買いが先行した。上げ幅は180円ほどに達したが、2万9000円を前に主力銘柄に戻り待ちや利益確定の売りも出て伸び悩んだ。月末の最終営業日が下がることが多いことも、市場では売り材料として意識されていた。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、5.91ポイント(0.30%)安の1943.57で終えた。JPX日経インデックス400も続落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3477億円。売買高は9億6336万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1296と、全体の6割弱を占めた。値上がりは786、変わらずは108だった。
エーザイは5%安だった。Jフロントや高島屋が売られた。ダイキンやソニーGも安かった。一方、エムスリーや中外薬は上昇した。ミネベアやTDKも高かった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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