在任期間中、日本経済はどれだけ「成長」したか
アベノミクスは成功したと言えるのか、これまでの政策を振り返ってみる(写真:Franck Robichon/REUTERS)
安倍晋三首相とその政策についてどんな考えであろうと、病が原因で職を辞さなければならなくなったのを見るのは悲しいことだ。「潰瘍性大腸炎」の治療法が見つかることを望むばかりである。
安倍首相は、国のトップとしての在任期間が長かったこともそうだが、まずは何よりも「アベノミクス」が成功したかどうかに対して評価を受けることになる。アベノミクスという看板があったからこそ、人々は安倍首相を信頼し、その他気に入らない点に目をつむることができた。しかし、残念ながら、現実にはその看板どおりになることはなかった。
実質成長率2%を約束したが…
安倍首相自身が打ち立てた尺度でその成功度合を測ってみよう。安倍首相は、年間実質成長率2%で日本経済を安定的に成長させると約束した。しかし、現実にはその水準に近づくことすらなかった。
就任当初は、経済が好調さを取り戻したかに思われた。しかしそれは額面どおり受け取っていいものではなかった。というのも、2012年12月の選挙で自民党が勝利するまでの6年間、リーマンショックによる景気後退で経済は冷え切っていたのだ。
GDPは、リーマンショック前の2007年1〜3月期と比較して、1.4%下がっていた。つまり日本経済は、労働力や資本金はフル稼働からかけ離れた状態であったため、フル稼働に戻る過程で一時的に比較的高い成長率が記録されることは必然であった。
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September 01, 2020 at 03:35AM
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数字で見ると明らか「アベノミクス」残念な実績 - 東洋経済オンライン
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