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Saturday, July 11, 2020

世界経済、恐る恐る再開 最悪離脱も雲行き怪しく - 時事通信ニュース

2020年07月12日07時19分

 新型コロナウイルスの感染拡大が引き起こした深刻な不況は、瞬く間に世界を覆い尽くした。経済活動は縮み上がり「類を見ない危機」(国際通貨基金=IMF=)に陥った。各国は最悪期をようやく脱し、そろりと経済再開へ向かい始めた。だが感染「第2波」のリスクがくすぶり、景気回復の雲行きに怪しさが漂っている。
 ◇広がる底入れ感
 「状況は良くなっている。マスク着用など予防策を取っていれば問題ないわ」。北京市内の幼稚園に勤める高さん(32)は笑顔だ。コロナの発生源とみられる中国は大規模な経済活動停止に踏み切ったが、各国に先駆けて再開した。鉱工業生産は4月に前年同月比でプラスを回復。市内の大型商業施設は客足が以前の半分程度まで戻った。
 主要国は3月以降、感染防止策で外出制限に踏み切った。経済がぱたりと止まり、世界は一気に同時不況にはまり込んだ。IMFは2020年の世界成長率がマイナス4.9%と1930年代の大恐慌以来最悪の水準に落ち込むと予測する。
 国際労働機関(ILO)の推計によると、4~6月期は感染拡大前に比べ労働時間にして4億人分の雇用が失われた。ライダー事務局長は「以前の雇用状態に戻るまでには長く、痛みを伴う」と警告した。
 一方、各国は世帯への現金給付、企業の資金繰り支援など大規模な経済対策を導入。IMFによると、財政支出は世界全体で総額11兆ドル(約1180兆円)に達した。主要中央銀行も計6兆ドルの巨額資金で支援し、景気底割れを食い止めている。
 未曽有の危機対策により、米国では失業率が戦後最悪の4月(14.7%)をピークに6月は11.1%に改善し、株価も最高値に沸く。米国に次いで感染者が多いブラジルのサンパウロでは7月上旬、条件付きながらレストランが3カ月ぶりに店内営業を再開し、市民が押しかけた。ゲジス経済相は「景気は予想より早く回復しそうだ」と楽観的だ。
 ◇失速回避へ協調
 しかし、経済再開は試練に直面している。米国ではフロリダなど南部や西部州で感染が急拡大し、1日の国内感染者数が6万人超と連日過去最多を更新。レストランが営業停止に逆戻りした。「第2波」への警戒は欧州でも強まる。ドイツのフランクフルトでソーセージを売る男性(60)は「日本人観光客らが激減した」と肩を落とす。
 インドでは再開直後に感染が急激に広がり、7月6日には感染者の累計がロシアを抜いて米国、ブラジルに次ぐ3番目になった。ニューデリーでホテルを経営するラジパト・ライさん(59)は「従業員の給与を半分に減らしてしのいでいるが、この状況が続けばおしまいだ」と悲鳴を上げる。
 コロナ危機で浮き彫りになったのは、各国が内向き志向から脱し、感染拡大の封じ込めで連携する必要性だ。「自国第一」で対策を講じても、他国で終息しなければ人の移動や貿易は正常化しない。IMFは21年の成長率が5.4%と「V字回復」を見込むが、失速リスクがつきまとう。
 ゲオルギエワIMF専務理事は、成長のエンジンとなる貿易が米中間の摩擦再燃で停滞する事態を憂慮する。世界経済の再建へ「各国は自国の枠を超える重要な役割を担っている」と協調を訴えている。

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