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Wednesday, April 1, 2020

トランプ大統領の厳しい予想、深刻な経済的打撃の見通し裏付け - ブルームバーグ

ホワイトハウスが新型コロナウイルス感染により夏の初めまで多くの死者が出るとの予測を提示したことで、米国の生産と雇用の大幅な落ち込みをもたらす閉鎖が長引くとの懸念は一段と強まることになりそうだ。

  トランプ大統領と新型コロナ対策調整官のデボラ・バークス氏は3月31日の記者会見で、少なくとも6月にかかる時期まで感染による多数の死者が出る恐れがあり、累計の死者数は最悪24万人に上る可能性があるとする予測に言及した。大統領は以前の楽観的なトーンをおおむね捨て去り、米国として最も厳しい局面の1つに備えるよう国民に呼び掛けた。

Members Of The Coronavirus Task Force Hold Press Briefing

ホワイトハウスで会見するトランプ米大統領(4月1日)

写真家:Oliver Contreras / SIPA / Bloomberg

  こうした見解はエコノミストの間で強まりつつある悲惨な見通しと一層合致したものとなっている。エコノミストは雇用の落ち込みと年内の回復予想について、力強い反転とはなりそうにないとみており、ゴールドマン・サックス・グループは31日、米失業率が15%に悪化し、4-6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)は年率34%減となるとの見通しを示した。

  レイモンド・ジェームズのチーフエコノミスト、スコット・ブラウン氏は4月1日、自身を含む多くのエコノミストにとって、大統領が示した予測は自分たちの見通しを裏付けることになったと指摘。「V字回復なようなものになりようがない。スイッチを入れれば全てが回復するようなものではない」と語った。

  また、ジェフリーズのチーフ金融エコノミスト、ウォード・マッカーシー氏は「重要なのは予測の正確さではなく、そのトーンだ」とし、「ホワイトハウスでの昨日の記者会見によれば、そのトーンとは『これは本当に深刻な事態であり、そのように受け止めて愚かな行いは慎むように』というものだった」と話した。

  人々が相互に距離を保つ社会的距離の措置をどの程度の期間続けることになるか広範な不確実性の存在を踏まえ、アナリストは将来の経済情勢を予測するのは引き続き困難だと強調する。

  オックスフォード・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、グレゴリー・デイコ氏は、パンデミック(世界的大流行)についての政権独自のモデル手法がよく分からないため、予測を調整するのは難しいとコメント。同社は2000万人余りの雇用が失われると予想している。

  デイコ氏は「ロックダウン(都市封鎖)がもっと長引いて深刻化すれば、経済への打撃も大きくなる。われわれが想定する10-12週間の閉鎖は政権が示しているものよりもずっと深刻なものだ」と述べた。

原題: Trump’s Dire Forecast Reinforces Outlooks for Deep Economic Hit(抜粋)

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