<腹を撃たれて倒れたデモ参加者、親中派の男性に火を付けたデモ参加者──世界の香港に対するイメージは一日にして暴力的なものに変わった。これからどうなるのか>
香港で6月から続いている反政府デモで、初めての死者が出たのは11月8日。死亡したのは、警察のデモ隊の強制排除の最中に建物から転落し、入院治療していた学生だ。事態はそこから一気にエスカレートした。11日には警察官が丸腰のデモ参加者に至近距離から実弾を発砲し、一人が重傷を負った。デモ参加者が親中派の男性に火をつける事件もあった。男性は重体となっている。
これまでデモはほとんど週末限定で行われてきたが、転落した学生が死亡したことに抗議して月曜のゼネストが呼びかけられた。11日朝、デモ隊の一部が通勤妨害を行うと、市内各地で警察とデモ隊が衝突。ビジネス街の中環(セントラル)では警察がデモ隊に向けて催涙ガスを使用し、巻き添えも出す事態になった。暴力の連鎖はどこまで続くのか。Q&A方式でまとめた。
──警察とデモ隊の両方が暴力に訴えるようになっているようだ
確かにそうだが、両者を同列に扱うのはよくない。デモは分散型で、デモを主催する団体のリーダーは繰り返し「暴力を使うな」と呼びかけているが、彼らに過激なデモ参加者をコントロールする力はない。だが警察の対応は組織的。デモ隊が掲げる要求の中にはそもそも「警察による暴力の責任追及」も含まれている。ところが警察はデモ参加者を撃っただけでなく、それを正当化して見せた。
複数の世論調査の結果を見ても、香港市民は一連の暴力について、デモ隊よりも警察に責任があると考えているようだ。10月の調査では、警察による暴力についての独立調査を支持する人は88%にのぼった。政府全体の評価と同じく、警察への評価もこれまでにない低水準だ。
──デモ隊はなぜ暴徒化しているのか
警察による暴力行為が彼らを暴徒化させている。とりわけ若い香港市民は警察を「敵」と見なしており、警察がデモ隊の強制排除を行った後に、デモ隊に不意を突かれて襲われる事態も頻発している。また中国系マフィア「三合会」のメンバーたちも、おそらく中国当局にけしかけられて、デモ隊や民主派の政治家に攻撃を仕掛けている。
2019-11-12 09:25:00Z
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