[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ政府の経済政策アドバイザー、モニカ・シュニッツァー氏は30日、ドイツでの新型コロナウイルス感染第4波や新変異株「オミクロン」により国内経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性は低いが、国内総生産がパンデミック(世界的大流行)前の水準に回復するのは予想よりも遅くなるだろうと述べた。
ロイターのドイツ語版ニュースサービス50周年を記念するイベントで、ドイツ経済がパンデミック前の規模に回復するのはおそらく2022年第1・四半期ではなく「第2・四半期に先送りされる可能性が高い」と指摘。ドイツ政府の経済諮問委員会は経済見通しをやや下方修正する必要があるとした。
同委は現在、国内経済成長率予想を21年で2.7%、22年で4.6%としている。
シュニッツァー氏は、ドイツ政府がワクチン接種者を含む全国的なロックダウン(都市封鎖)を実施するとは想定していないとしたほか、現時点ではオミクロン株によってドイツ経済がリセッションに陥る可能性は低いとした。
ドイツIFO経済研究所のクレメンス・フエスト所長や有力シンクタンク、ドイツ経済研究所(DIW)のマルセル・フラッツシャー所長も同イベントで、冬季に2四半期連続で経済が縮小するとは想定していないと指摘。フエスト所長は「現時点でリセッションは想定していない」とし、第4・四半期の低迷と22年初の成長鈍化を見込んだ。
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