
傷んだ県経済を、どう再生させるかが問われる。 新型コロナウイルスは、観光を基幹産業とする沖縄に大打撃を与えた。足元には厳しい数字が並ぶ。 県によると、2020年度の観光客数258万3600人は、19年度から72・7%の大幅減だった。沖縄観光コンベンションビューローは21年度の上期(4~9月)も、コロナ前の19年度と比較すると73・8%減と予測する。 県の20年度の県経済見込みは、実質経済成長率がマイナス9・6%、1人当たり県民所得(213万8千円)もマイナス10・0%で、いずれも1972年の復帰以降で最大の落ち込みだ。 緊急事態宣言が解除され、政府は観光支援事業「Go To トラベル」の再開を目指している。旅先で宿泊する際、コロナワクチンの接種済証や陰性証明を提示すれば行動制限を緩和する実証実験も始めた。沖縄行きツアーも対象に含まれている。 ただ、経済界は観光の回復を期待する一方、人流増が再度の感染拡大を招きかねないというジレンマを抱える。 短期的には、第6波を防ぎながら経済を再生する具体策を打ち出す必要がある。中長期的には全国最下位が続く県民所得を増やし、アベノミクスの効果が乏しかった中小企業にも恩恵を行き渡らせるビジョンが求められる。 企業の業績を回復させ、その果実が労働者へ適切に分配される道筋を明確に示しているかどうか、見極めたい。 ■ ■ 候補者の経済政策は、中小企業対策、沖縄振興特別措置法の継続、沖縄公庫の存続などで方向性が一致している。 県経済の再生はコロナ対策と両立が欠かせない。次期振興計画は前半の柱に水際対策の徹底など、コロナ禍からの脱却を据える必要がある。 3千億円台が続いてきた沖縄関係予算は22年度概算要求が2998億円となり、大台を割った。コロナ禍で企業が苦しむ今は経営支援策を手厚くし、むしろ増額すべき時期ではないだろうか。候補者の主張を注視したい。 最低限の所得を保障するベーシックインカムや道州制による沖縄への権限移譲など、独自策を打ち出す候補者もいる。減税は消費税だけでなく、固定資産税や所得税に切り込む主張もある。 離島県の地理的ハンディを解消するため、物流コストの軽減やICT(情報通信技術)の活用にも注目したい。 ■ ■ 政策は実現性の説明も重要だ。与党だけでなく野党や無所属の候補も、必要な財源をどう確保するか、政府や県へどう働きかけるのか、有権者に示すべきだ。 コロナ禍で今も続く店舗への時短要請は応じた店への協力金があるが、経営への打撃をカバーできない場合も多い。時短の終了後も、業績がコロナ前より大きく落ち込んだ店への補償など、支援の継続を検討してもらいたい。 企業の痛みをやわらげ、コロナ後へ希望を持って力を蓄えられる政策と実現性が、全ての候補者に問われる。
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