経済産業省が30日発表した5月の鉱工業生産指数速報(平成27年=100、季節調整済み)は、前月比5・9%減の94・1で3カ月ぶりに低下した。世界的な半導体不足による自動車の減産が響いた。景気の持ち直しを牽引(けんいん)してきた製造業の足踏みに加え、緊急事態宣言の長期化で個人消費の回復も遅れており、経済の正常化はなお遠い状況だ。
鉱工業生産指数の下げ幅は1回目の緊急事態宣言中だった令和2年5月の10・5%減以来の大きさとなった。今年4月は自動車の減産を半導体製造装置などの生産用機械の需要急増がカバーしたが、5月はその反動減もあって落ち込んだ。
6月の生産は海外経済の回復で持ち直しを見込むものの、「半導体不足が長期化し自動車などの生産に影響を与える可能性がある」(農林中金総合研究所の南武志氏)との指摘もある。
一方、5月の全国百貨店売上高(全店ベース)は前年同月比65・2%増の2465億円と3カ月連続で前年実績を上回ったが、一昨年5月の4443億円と比べれば6割弱の水準でコロナ禍前には遠く及ばない。製造業と非製造業がいずれも弱含む状況が長引くようだと、国内景気の回復がさらに遅れる可能性がある。
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