2020年10-12月期の日本経済は2四半期連続で年率2桁成長となる見通し。世界景気の持ち直しに伴い輸出が想定を上回るペースで回復したほか、新型コロナウイルス対応の政策効果で消費が堅調に推移したことが成長を後押しした。
内閣府が15日公表する10-12月期の実質国内総生産(GDP)速報値について、ブルームバーグのエコノミスト調査(中央値)では前期比で2.4%増、年率10.1%増が見込まれている。年率22.9%増と1968年以来の高い伸びを記録した7-9月期に続き、回復傾向を維持する。
名目GDPは前期比2.0%増の550兆円程度と、コロナ前の19年10-12月期の557兆円に迫る水準まで回復する見通し。
2四半期連続の2桁成長へ
出所:内閣府、20年第4四半期はエコノミスト予想の中央値
エコノミスト調査によれば、輸出は2四半期連続で増加し、設備投資は3四半期ぶりにプラスに転じる見込み。個人消費は12月まで続いた「GoToキャンペーン」など政策の後押しもあり、2四半期連続の増加が予想されている。
明治安田総合研究所の小玉祐一チーフエコノミストは、成長率は「8割から9割は輸出の伸びで説明できる」と指摘。輸出の回復で製造業中心に機械投資が増えたほか、「デジタルトランスフォーメーション関連の設備投資が一定の下支えになっている」ことから、設備投資は先行きも堅調に推移するとみる。

もっとも、1-3月期のGDP成長率は再びマイナスが見込まれている。新型コロナの変異株が流行する中、欧米諸国ではロックダウン(都市封鎖)など行動規制を再び強化。日本では1月8日から再度始まった緊急事態宣言で、飲食店を中心とする時短営業や不要不急の外出自粛といった対策が取られている。
児玉氏は、個人消費を中心に大きな落ち込みを予想。繰り越し需要に加え、堅調な海外景気を背景に4-6月期は輸出中心に外需主導の伸びを見込むものの、厳しい事業環境や所得の伸び悩みから「回復ペースには限度がある」とみている。
麻生太郎財務相は12日の閣議後会見で、景気は「新型コロナの影響によって今まだ厳しい状況にある」と指摘。今年度補正予算や来年度予算を通じたコロナ対策効果や海外経済の下振れリスクが与える影響について、「今のところ予見がなかなかし難い」と語った。
名目GDPの推移
出所:内閣府、20年第4四半期はエコノミスト予想の中央値
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