【ワシントン=時事】国際通貨基金(IMF)は17日、米国経済を分析した年次報告書を公表し、2020年の実質GDP(国内総生産)成長率の見通しをマイナス6.6%と、6月時点(マイナス8.0%)から上方修正した。ただ新型コロナウイルス感染の急拡大が「最大のリスク」と警告し、景気回復は長い道のりになると分析した。
米国の一部の州では感染者が急増している(7日、フロリダ州マイアミ)=AP
見直しは経済再開による消費の持ち直しを反映させた。ただ、フロリダやカリフォルニアなど南部や西部諸州での感染者急増を念頭に「経済再開が部分的に逆戻りしている」と、景気の下振れを憂慮。21年は3.9%と従来の4.5%から下方修正した。
IMFは、感染防止に伴う経済活動の停滞で20年4~6月期のGDPが年率換算でマイナス37%に落ち込むと予想。コロナ流行に伴う失業増加といった打撃は低所得者に偏ったため、経済格差の是正や貧困解消へ「今後数カ月の間にさらなる財政手当てが必要」と指摘し、早期の景気回復につながる財政出動を促した。
大型経済対策に伴い、一般政府債務は30年までにGDP比160%に達するとして、財政健全化の取り組みも求めた。公的債務の膨張は成長を抑制するため、将来的に法人税率の引き上げといった歳入改革の必要性を訴えた。
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July 18, 2020 at 04:46AM
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新型コロナ:米経済、20年はマイナス6.6%成長 IMFが上方修正 - 日本経済新聞
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