[シドニー 1日 ロイター] - オーストラリア経済は過去30年間、絶え間なく繁栄をおう歌してきたが、新型コロナウイルス感染の世界的大流行によって突如、最も重要な収入源を失った。移民だ。
同国は国境閉鎖に早期に踏み切ったことなどから、これまでのところ感染の抑制に成功し、2兆豪ドル(1兆3300億米ドル)規模の国内経済は活動を再開しつつある。
しかしコロナ抑制策は、消費需要や労働力、経済成長の源泉である移民の大量流入も止めた。今年は1990年代初頭以来で初めて、景気後退に陥る見通しになっている。
留学生と熟練労働者向けビザ(査証)取得者を含む移民は、2021年6月までの財政年度に差し引き85%減少する見通し。これにより、自動車から不動産、教育、結婚指輪に至るまで、すべての需要が下押しされる。
何万人もの移民を受け入れているシドニー近郊地域で宝飾店を営む男性は「うちの主な顧客は若い外国人たちで、留学生としてやってきて、この地で職を見つけ、定住し、恋に落ちて結婚をしたいと願う人々だ」と説明。「この2カ月はダイヤモンドの指輪が1つも売れていない」と嘆いた。
オーストラリア経済にとって移民は非常に重要。エコノミストによると、昨年の移民数がゼロで人口の伸びに寄与しなかったと仮定すると、同国は景気後退に陥っていたと推定されるほどだ。
AMPキャピタルのシェーン・オリバー氏の推計では、近年の人口増によって、経済成長率は年間約1%ポイント押し上げられてきた。
オーストラリアの教育産業は370億豪ドル規模と、海外からの移入に頼るサービス部門として観光に次ぐ第2の規模で、留学生の流入が干上がれば打撃を被る。
同国経済にとって極めて重要な住宅セクターでは、シドニーやメルボルンなど大都市への移民流入を原動力に建設ブームが起こっていたが、新規移民が落ち込めばそれも水を差されかねない。
<成長に不可欠>
オーストラリアにおいて移民は政治意見の分かれるテーマではあるが、消費需要を伸ばし、さまざまな産業で熟練労働者不足を補うには、年間20万―30万人の受け入れが必要なことは、広く認識されている。
移民の大部分は「一時」ビザで入国するが、その多くは後に永住権と恒久的な雇用を得て、長期的な人口増に寄与する。
2018年に出された公式予想では、同国の人口は27年にかけて年平均1.6%増える見通しだったが、移民が来なければ同0.5%の伸びにとどまると予想されている。
モリソン首相は先週、1人当たり国内総生産(GDP)の伸びを維持するには16万―21万人の移民受け入れが必要だが、出入国などの制限措置の早期開放のめどが立たないことで、見通しが非常に不透明化していると認めた。
これを受け、経済界や政界の指導者から解決策を急ぐよう求める声が上がっている。
ニューサウスウェールズ州のグラディス・ベレジクリアン首相は、大学経営を救うため留学生の受け入れを認めるよう、連邦政府に働き掛けている。
連邦政府はニュージーランドとの往来を安全と認定して同国との人の行き来を再開する「トランス・タスマン・バブル」構想について、同国と協議中だ。
(Swati Pandey記者、Sam Holmes記者)
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June 06, 2020 at 07:04AM
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アングル:豪、コロナで移民流入停止 断たれる経済繁栄の源泉 - ロイター (Reuters Japan)
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