(台北 20日 中央社)総統府の丁允恭報道官は20日、太平洋の島国キリバスが中華民国(台湾)との外交関係断絶を発表したことに「深い遺憾」を表明し、中国の金銭外交攻勢を背景に中華民国(台湾)との断交を決めたことに対しては、「厳正に非難する」と述べた。
外交部(外務省)の呉ショウ燮部長(外相)が同日午後、キリバスとの断交を発表した。呉氏は会見で、2016年に就任したマーマウ大統領が民間旅客機の購入を目的に台湾に多額の贈与を求めていたものの、台湾はこれを受け入れなかったことを説明。一方、中国政府は民間旅客機数機と商用フェリーの購入に充てる資金の贈与を約束し、キリバスに外交政策の転換を働きかけたと指摘した。(ショウ=金へんにりっとう)
今年3月に蔡英文総統が太平洋を歴訪した際には、両国の首脳のスケジュールが合わないのを理由にキリバスを訪問していなかった。呉氏は「キリバスがわれわれ(台湾)を離れることは見るからに明白だった」とし、キリバスとの意思疎通を強化していたことを明らかにした。
蔡総統は同日、視察先の桃園市で記者団に対し、キリバスが誠実な友人を手放し、中国のコマになるのを決めたことは「非常に遺憾」だとし、「大きな間違い」だと述べた。
外交部の資料によれば、キリバスの人口は約11万人、陸地面積は811平方キロメートル。台湾とは2003年に国交を樹立した。
キリバスとの断交で、台湾と外交関係を結ぶ国は15カ国になった。このうち太平洋の国はパラオ、マーシャル諸島、ナウル、ツバルの4カ国。
(温貴香/編集:名切千絵)
2019-09-20 09:53:00Z
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201909200006.aspx
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