東北経済連合会会長、東北電力社長などを歴任した幕田圭一さんが11月28日、86歳で亡くなった。新産業創出、産学官連携、東北観光推進機構の設立など、東北経済の現在地と将来像につながる多くの種をまいた。突然の訃報に、各界から惜しむ声が相次いだ。
関係者が印象に刻むのは2005~10年、東北経済連合会のトップとしてリーダーシップを示した姿だ。宮城県の村井嘉浩知事は「宮城県、わが国の経済界の発展に多大な功績を挙げられた。今後もご指導いただけるものと思っていたが、誠に残念でならない」とのコメントを発表した。
宮城県商工会議所連合会の鎌田宏会長(仙台商工会議所会頭)は「07年に『2030年に向けた東北ビジョン』を策定し、交通ネットワークの整備推進、人材育成などに取り組まれた」と強調。同年発足した東北観光推進機構についても「東北一丸で交流人口拡大を推進する重要な礎となっている」と評価する。
藤崎の藤﨑三郎助社長は「長年の間、東北全域の地域開発、経済、文化振興に寄与された功績は多大なものだった」としのぶ。秋田県商工会議所連合会の三浦広巳会長(秋田商工会議所会頭)は「民主党政権下で公共事業予算が削減される中、高速道路整備の必要性を国に強く訴え、日本海沿岸東北自動車道の整備促進に力を尽くしていただいた」と振り返る。
東経連の海輪誠会長は「成長著しい東アジアの活力を取り込むことで、豊かさと成長が実感できる東北の実現を進められた。東北経済の発展に大変な熱意とリーダーシップを発揮された功績に深く敬意を表する」とコメント。
東北電力は「電気事業はもとより産業振興や文化芸術活動など、東北のためを思い、さまざまな分野で力を尽くされた。その思いをしっかりと受け継いでいく」との談話を出した。
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