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Friday, October 1, 2021

レジ袋有料化でも使われた「行動経済学」を1分で説明できますか - 日経ビジネスオンライン

kuyupkali.blogspot.com

時代が変われば新しいキーワードが生まれる。知らないままだと、恥をかくことも。そんな新たな時代を表す注目用語をまとめたのが、『日経キーワード2021-2022』(日経HR)。本書から一部抜粋して重要キーワードを紹介します。

行動経済学

 心理学と経済学を融合した学問体系。経済学の世界では長年、人は合理的な行動をすると仮定し、理論が組み上げられてきた。しかし、人間の行動はときに感情に左右され、合理的に行動しないこともある。行動経済学は、モデル化しづらかった心理学的要素を数理的にモデル化し、より現実を反映した予測が可能だとして注目を集めている。

 2017年に行動経済学の権威である、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞したことで行動経済学への関心がより高まっている。人間には、何かを得ることよりも失うことに対する心理的な拒否感が強い「損失回避性」や、現在の状況が変わることを避ける傾向にある「現状維持バイアス」といった特性がある。こうした人間的な特性を踏まえ、行動経済学はマーケティングや政策応用などに生かされている。

 例えば、日本政府は20年7月からのレジ袋有料化に向け、人の判断や選択を望ましい方向に誘導する行動経済学に基づいた、「ナッジ」という手法を使った実証実験を実施。レジ袋が不要な顧客がレジで「辞退カード」を提示するケースでは辞退率の大きな変動はみられなかったが、レジ袋が必要な顧客が「申告カード」を提示するケースでは、辞退率が実施前の21.8%から47.0%と大幅に上昇した。

(本内容は、日経キーワード2021-2022発行時点(2020年12月)の内容になります。)

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