梶山弘志経済産業相は24日、日本が東南アジア諸国連合(ASEAN)の脱炭素化を支援すると表明した。再生可能エネルギーの導入や、石炭火力から液化天然ガス(LNG)火力への転換などに「100億ドル(約1兆円)を金融支援する」と述べた。温暖化ガスの排出量を減らす対策を段階的に進めて経済成長との両立を促す。
経産省や経済界、研究者がASEANでのビジネスの可能性について話し合う「日ASEANビジネスウィーク」の冒頭で表明した。関係者によると、6月に各国と合意する方向で調整を進めている。
梶山氏は「各国産業や地理的条件はさまざまだ。エネルギー需要が拡大するアジアでは、あらゆるエネルギー源を活用した現実的な転換が不可欠だ」と述べ、排出量の実質ゼロと経済成長の同時達成が重要だとの認識を示した。石炭火力より排出量が少ないLNG火力などを経て、脱炭素につなげる。
日本による支援策として官民による約1兆円の投融資に加え▽脱炭素化に向けた工程表の策定▽脱炭素技術に関する人材育成▽二酸化炭素を回収して再利用する新技術についての知見共有――などを挙げた。
欧州を中心に化石燃料由来のエネルギーへの批判は強い。梶山氏は「現実的なエネルギー転換の必要性について、ほかのアジアや米、カナダ、オーストラリア、および中東諸国などに広めていく」と述べ、国際社会に理解を求める考えを示した。
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