NHK『みんなのうた60』プロジェクトのアンバサダーを務めているV6の井ノ原快彦がこのほど、オンラインで取材に応じ、『みんなのうた』の思い出や、V6の活動や楽曲について思いを明かした。
60年にわたり、それぞれ時代に寄り添った1500曲もの楽曲を届けてきた『みんなのうた』。放送60年となる今年、同プロジェクトでは番組やイベントなどを通してその魅力を徹底的に伝えていく。井ノ原はアンバサダーとして各番組やフェスの司会を1年間担当する。
井ノ原はアンバサダーの就任について「ただただうれしかった。呼んでくれたことに感謝しかない」と喜び。『みんなのうた』は、「Eテレで放送していますがむしろ大人に刺さる曲が多い。『みんなのうた』を例えるなら、こたつのぬくもり。オイルヒーターとか暖房とかぬくもりを感じる手段はたくさんあるけど、こたつで温まりたいという気持ちがある。『みんなのうた』というフィルターを通すとぬくもりが生まれてくる気がしますね」と語った。
60年前の4月3日、『みんなのうた』の放送がスタート。今日が“還暦の誕生日”だ。井ノ原は「60年目指してきたわけではなく気が付いたら1500曲になっていたってすばらしい。精神は変わらずに受け継がれる」といい、「100年記念のとき、もし生きていたら僕は85歳? まだ(司会)いけるかな? いつでも動けるようにしておくので、何かあったら」と続投を願った。
V6のメンバーとして自身も歌を届けてきたが「ずっと歌を歌ってきたけど、いい仕事ですよね。疲れたなと思って歌ったことなんかない。早く本番で歌わせてほしい、と思っていましたね」といい、「若い頃グループで移動している時に『歌うから誰かハモって』と言ったら誰もハモってくれなかったな。静かにしてくれって言われた(笑)」と裏話も。
グループの楽曲については「この間みんなと400曲あるねって話していた。レコーディングや振り付け、どうやって演出したのか思い浮かぶ曲ばかり」としみじみ。V6といえば、『みんなのうた』でおなじみの楽曲をカバーした「WAになっておどろう」が代表曲としてあるが、「コンサートで歌わなくても『WAになっておどろう』のリズムは心の中で鳴っている。6人が輪になりやすいっていうのもあるし、輪になることを意識して今の活動をしているので、その原点ですね」と紹介した。
近年では海外のアーティストに楽曲提供してもらうことも多く「これ若すぎない?」「V6っぽくない曲だね」とスタッフさんに言われることがあったが、「6人で歌うとだいたいV6になるんです。ちょっとどうかな?と思える曲でも歌えばなんとかなる。そういう力は僕らにあるなって。今だから言えるんですけど」とはにかんだ。
最後にグループ活動でよかったことを聞かれると、「歌詞を忘れても誰かが歌ってくれる(笑)。これは半分冗談で半分本当」とぶっちゃけ。過去に首を頚椎捻挫したことを振り返り「病院から帰ってきて5人のステージを外から初めて見ていいグループだって誇らしかった。早くそこに行きたいって思ったのを覚えている。僕のことを背負って歌ってくれるから、僕がいなくてもV6になる。気持ちをつなげてやってくれたのがよかったなと思う」と懐かしそうに話した。
なお、5月8日には、世代を越えたアーティストたちが『みんなのうた』の歴史を彩ってきた名曲の数々を歌唱する『みんなのうた60フェス』(総合 19:30~20:43)を公開生放送。会場はKAAT神奈川芸術劇場で、4月14日まで観覧募集中。井ノ原と林田理沙アナウンサーが司会を務め、石丸幹二、Foorin、古川雄大、森山直太朗、山崎育三郎らが出演する。
(C)NHK
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